西麻布の大好きな中国料理「調鼎チョウディン」がオープンして早1年。
私が通い始めたのは昨年11月、今まで秋・冬・春のお料理を堪能してきました。
旬の素材のお料理とともに、季節にあった薬膳料理がメニューにのるのも、大きな特徴。
3月、肌が揺らぐ季節には、美肌効果の”雪蛤(はすも)”を使った薬膳料理をいただきました。
そして先日、湿気と暑さが厳しくなった7月に伺った時には、6~7時間かけて煮込んだ薬膳スープ「四臣湯」を初体験。
名前の由来は、清の乾隆帝が江南地域を遊覧中、使えていた四人の臣下が日夜の疲労がたたって次々と病に倒れた。御侍医が芡実、蓮子、淮山、茯苓、豚モツを煮込んだ汁状の薬を処方したところたちまち元気になったところから、「四臣湯」と命名されたそうです。
使われている薬膳の材料は、
芡実(左奥茶色の粒)、蓮子(左大きな粒)、淮山(干した山芋、右)、茯苓(サルノコシカケ科、手前)、薏苡(ハトムギ、中央)。
これに牛と豚の赤身、鶏モモ肉を加えて煮込みます。
薬膳食材の澱粉質と牛、豚、鶏のたんぱく質が溶け合った、トロットロのスープ。
もともとの「四臣湯」は薬膳の効用で言えば、利湿、健脾胃、固腎補肺、そして養心安神の作用で、消化不良、体力低下、慢性疲労に高い効果があるようです。
現代版は、薏苡を加えることにより、清熱利湿、健脾の作用を増強。
湿気の高い季節にぴったりの薬膳料理です。
スープの肉類は出汁をとるためだから食べなくても・・・と言われることが多いのですが、お肉はシチューのように煮込んでホロホロになった美味しさがあるので、完食がおすすめです!
牛、豚、鶏、それぞれの美味しさが残っています。
このスープの効能の凄さは、この後食事を終え次のお店で深夜までシャンパーニュを6杯ほど飲んだ翌日に発揮されました(笑)。
四臣湯の前に前菜を数種。
おつまみの定番となっている「空豆の四川風揚げ」
花山椒の辛さで空豆の甘さが引き立ちます。
「ピータン、アボカド、雲丹」
それぞれの食材の異なる「とろみ」が楽しめる面白い組み合わせ。
「牛ほほ肉とハチノスの冷菜」
麻辣の味付けでお酒が進みます。
「くらげの冷菜 生姜汁風味」
くらげの頭の部分で、高級とされています。(よく見かけるひも状のものはくらげの皮だそうです。)
蒸し暑い季節にサッパリする生姜汁の味付け。
硬すぎないコリコリ感が最高!
トマト、オクラの甘酢漬け、ゆがいた海老。
盛り合わせにしたときの彩りも考えられています。
「牛アキレス腱の煮物」
とろみがある温菜ですが、青唐辛子の爽やかな辛味が夏にピッタリ!
松茸のスライスも入っている正に夏の「ご馳走」。
一緒にテーブルを囲んだ某料理雑誌の編集長も、このお料理は初めてで印象に残る美味しさだと言っていました。
お料理には、8年ものの紹興酒。
シェリーのアモンティリャードのような風味です。
「小籠包と海鮮焼売」
酸辣湯麺にも魅かれたのですがこのあと汗をかきたくなかったので、点心に。
お店おススメの小籠包は、スープが上品な澄んだ味わいなのが特徴です。
海鮮焼売は、プックリとした食感で海老の甘さがにじみ出ます。
ああ、大満足!
四臣湯のおかげで胃腸が活発に動いているせいか、これだけいただいても腹八分目の感じです(笑)
食後はジャスミンティーとココナッツの皮の饅頭、ルビーグレープフルーツ。
オーナーシェフ劉氏は、日本の高級中国料理店で研鑽を積まれてきたそうです。
麻辣のパンチの効いた四川料理でも、上品で滋味深い味わいに仕上がっているのが、私が大好きな理由です。
季節ごとの薬膳料理で中国の食文化に触れられるのも、勉強になって楽しみ。
中国料理が好きな方ほど、お勧めしたいお店です。
住所: 東京都西麻布4-3-2 田丸ビル2F
電話: 03-6451-1594
中国珍味 四川料理 調鼎
ジャンル:中華料理
アクセス:東京メトロ日比谷線広尾駅3番口 徒歩7分
住所:〒106-0031 東京都港区西麻布4-3-2 田丸ビル2F(地図)
周辺のお店:ぐるなび 西麻布×中華料理
情報掲載日:2017年8月8日
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